本こども園は、芦屋市の就学前教育・保育の中核を担う施設の一つとなることを目指し、芦屋市立の幼保連携型認定こども園として整備されました。
敷地は、阪神芦屋駅から徒歩5分と交通至便な場所にあり、道路を挟んで西隣には市立精道小学校があります。
設計にあたり、地域の方々に長く愛され親しまれてきた旧精道保育所の面影を活用し、旧保育所に使われていたレンガ壁などのディテールを門扉や内装壁などの各所に取り入れました。
こどもたちを最初に迎え入れる玄関は、自然光をたくさん採り入れることができる明るい空間としました。木を基調にした内装と曲面状のレンガ壁が、温かみのある雰囲気をつくり出しています。
2階の3~5歳児の保育室は縦割り保育が可能なレイアウトとしました。各保育室の可動間仕切りを閉めれば横割り保育方式としても柔軟に対応できます。南側には図書コーナーや、大きな庇を設けた広いバルコ二-を設け、こどもたちの居場所をつくりました。
精道小学校が隣接する立地を生かし、こどもたちがバルコニーの床に座っていても園庭や小学校の校舎やグラウンドが望めるように見通しの良いガラス手摺を採用し、視覚的にも地域との繋がりをより深く感じられるような空間づくりに努めました。
本こども園には、仕事と子育ての両立を推進するための病児・病後児保育施設が併設されました。感染症予防のため、こども園の玄関と離れた位置に専用玄関を設けました。
兵庫県:芦屋市
主な用途:こども園
構造:S造
階数:地上2階
延床面積:1,967m2