文豪、志賀直哉が「城崎にて」を雑誌「白樺」に発表したのは1917(大正6)年。この短編を書き上げた直哉は、この静かな温泉街をこよなく愛し、生涯を通じて十数回訪れたといわれます。そういう城崎ゆかりの文人や墨客の足跡をたどり、温泉と文芸のかかわりを紹介しているのが、「城崎 文芸館」です。
建物は数寄屋風の和風とし、周囲の景観に十分に馴染むようプロポーション等を整えました。
内部は、4つの展示室とロビーからなり、木質の柔らかい感じを生かした落ち着いた空間作りを心がけました。建物に沿って露地空間を設けることにより外部空間との連続性をもたせ、開放的な資料館としています。
主な用途:歴史資料館
構造:鉄筋コンクリート造
階数:地上2階
建築面積:851m2
延床面積:1,081m2