平成7年に周辺の5つの小学校(竹間、富有、梅屋、龍池、春日)を統合して京都市立御所南小学校が開校し、学区内において児童数が急増し、普通教室数が不足する状況となったことから、学区内の京都市立元春日小学校の敷地に新校舎を建設することとなり、新たに京都市立御所東小学校として開校しました。
敷地西側は歴史遺産型美観地区に指定され、京町家の町並みが残る幅員の狭い新烏丸通に面し、一方、敷地東側は沿道型美観形成地区に指定され、河原町通と丸太町通という幹線道路とその交差点に面し、見通しのよい沿道景観の上でポイントとなる立地です。外観はそれらの景観に配慮し、庇や格子など伝統的な町家の要素を用いながら庇や柱型,袖壁などによって水平・垂直壁面の分節化をはかり周囲の住宅のスケール感との調和を図っています。
歴史ある地域との調和と次世代を見据えた教育活動の場として、子どもを中心とした「ゆとりと潤い」のある学校施設を目指し、オープンスペースやラーニングエリア、明るく利用しやすいランチルームなど伝統文化に親しみ、地域の方々との交流の場として多目的内利用できるスペースの設置。メディアリテラシーやコミュニケーション力の育成のため読書センター(図書室)と学習情報センター(パソコン教室)を「情報集積点」として校舎の中心に位置づけ、情報活用能力を育てる環境づくりをしています。また積極的な京都市産材による内装の木質化をおこなっています。
京都府:京都市
主な用途:小学校
構造:鉄筋コンクリート造
階数:地上5階
延床面積:6,011m2